✒️最新の研究は、コロナウイルスが電子や陽子の状態で複製速度や免疫回避能力を劇的に変化させる、状態依存マシンであることを示す
今日もXの方で、大変エキサイティングな二つの研究を紹介しました。
一つは、コロナウイルスのメインプロテアーゼ(Mpro)は、免疫の攻撃などで酸化状態になると自らに強力な”鍵”をかけて休眠状態に入り、しかも、還元状態に環境が戻ると活動を再開する、という、従来の”脆弱な寄生体”の概念を覆すもの。
もう一つは、無酸素状態でウイルスを分解してみると、太古の生命が起源の「鉄と硫黄」の仕組みを使って電子の流れを調整し、これによってウイルスRNAのステルス化を行っていたことがわかった、というものです。
どちらも電子という素粒子、そしてプロトンを使ったメカニズムです。
私は構造生物学で、アミノ酸やタンパク質の構造を立体世界の中で見ています。しかし、こういった形状変化のほかに、このウイルスは素粒子レベルの環境変化に対しても状態を切り替える能力を持っていることが明らかになりつつあります。
つまり、このウイルスの行う酵素反応やRNAのカモフラージュ化(免疫回避)、そしてもしかしたら再活性化のメカニズムは、エネルギー地形、電子、プロトンというレベルの原理から派生している、と考えることが可能になってきています。
人間という観測者にとっては微細な、コロナウイルスのアミノ酸残基の距離と角度(電子の重なり)によって、劇的に複製速度や免疫回避状態を変化させる。そんな仮説が、これから検証される時代が来てもおかしくないかも知れません。
形を見るだけでは、半分しか見えていないのかもしれない。 ウイルス学の次の面白さは、「新しい構造」を探すことではなく、「既知の構造の中で、どの状態が選ばれるか」を読み解くことにある。 静的な剛体モデルから、動的な「状態機械」へ。 そこには、量子生物学の入り口が見え隠れしているように思えます。
最近のうちの研究
Mfn2タンパク質の可動域を改善してミトコンドリア融合(修復)を応援する研究を2026年3月に終えたあと、今はミトコンドリア外膜のVDAC1という孔から、ミトコンドリアDNAが漏出して慢性炎症を起こすメカニズムを分析しています。この孔の内部に2箇所の結合ポイントを特定し、小分子を繋げることで透過性と、孔自体の凝集を阻害できないか見ています。孔自体の凝集によって、制御機能のない巨大な穴が発生し、内部の正電荷によってミトコンドリアDNAを引っ張り出してしまう仕組みが提唱されているためです。これを書いている現在、候補になる小分子の一つは分析が完了。レポートの配信など、今後の展開はサイトから発表します。